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見学は学内外問わず随時受け付けます。申込みはこちら


どんな研究をしていますか?

こちらをご覧ください。

原子スケールでの構造観測を通して,物性の起源を探ります。

研究室に入ってから何をするの?

こちらをご覧ください。

多くの場合,一人一人異なる試料を担当します。誰かの手伝いで終わる事はありません。

この研究室の特徴は何?

主な実験は放射光施設で行う事が大きな特徴です。直径100mクラスの加速器に設置した,長さ40m程度のビームラインの端に設置した装置を用います。

様々な物質に対して,その構造を詳細に見る事で性質を理解しようという研究 (このようなアプローチの研究は構造物性研究と呼ばれます) を行います。

試料によって何が知りたいかが異なりますが,情報科学を利用した新しい実験データの解析法を開発する事もあります。

測定法は回折実験のみ。試料に合わせて,この道具を自在に使いこなします。

どんな物理が面白いと思う?

特殊な現象について極度に詳しい人になるよりも,普通見かける全ての現象について一段深い理解をしたいと思っています。(こちらも参照

学生さんの研究室の選び方は,ある程度雰囲気で決めてしまって良いと思っています(というか,雰囲気で決めるのが正解だと思っています)。教員と価値観が大きく違っていると居心地が悪いはずなので,私(若林)の「物理に対する価値観」を提示しておきました。

何か "これができないと困る" という事はある?

今の時点で,出張実験が嫌だ,と言われると困ります。

プログラミングをする事がとても多いですが,全く書けない状態で研究室に来る学生の方が多数派ですので,今できなくても問題ありません。

数学的にはフーリエ変換ばかり使いますが,これもやっているうちに体で覚えます。

卒業生の進路は?

大部分は修士課程修了後,いわゆるメーカーに就職しています。三菱電機,東京エレクトロン,ルネサス エレクトロニクス ,ローム,スクリーンホールディングス 等。

博士課程修了後にも企業に就職した学生が居ます(次の節参照)。


博士課程に行くとどうなるか不安です,という方へ

博士は仕事として研究をする(企業も含め)ための国際資格です。自分自身で研究テーマを設定し,遂行し,論文として歴史に記録を残す,という科学の営みが遂行できる能力の証明書,という事になっています。(自分のことを思い返すと,自分の力できちんと論文が書けるようになったと自信を持ったのは助教になってずいぶん経ってからです。論文を書く,というのは,自分の考えを世界に発信し,歴史に残すという点で,自己実現の一つの方法と言っても良いかもしれません。)

大学や国の研究所の研究職に就くには,国内外問わず博士取得が必要です。国内企業だと会社によりますが,明確に博士と修士で扱いが違う所もあります。

若林指導で博士を取った学生がこれまでに2人居ますが,二人ともスッと就職を決めてきました(三菱電機,キオクシア)。私から見て,いつ就職活動していたのか解らないレベルであっという間に決まっているように見えました。

博士課程では様々な能力を身につけることになりますが,その途中過程は楽ではありません。楽に身につく程度の技能は珍しくないので世間で評価されません。博士(理学)はスポーツ選手や画家と同じような区分の存在なので,自律的に自分を鍛える必要があります。その気合があれば,多分なんとかなります。

国内で回折実験の専門家を養成できる研究室は非常に少なく,我々の研究室では特徴的な技術を身につけられます。博士にとって「他人と同じ」というのはリスクでしか無く,他人と違うのは大前提です。

経済的な問題に関しては,こちらを参照してください。2022年の時点で、生活費相当の奨学金を支給(=返済不要)されている現役の博士の学生(D1-D3)は86.6%だそうです。

成績が良いのと研究ができるのは違います。博士課程で重要なのは後者の方で,多分,物理が好きかどうかで向き不向きが決まるのだと思います。相談があれば気軽に声をかけてください。この研究室に来る来ないとは全く別問題で,単に年長者/経験者としての話をする事はいつでも歓迎します。