TeX
あちこちの雑誌に合わせた微調整について覚書を残す。
Phys.Rev.
クラスファイル
RevTex4.1以降(最新は4.2になった模様)を使う。4と微妙に違う。
最初の行はこんな感じ:
\documentclass[preprint,aps,prb,longbibliography]{revtex4-2}
Ref.[nn]のように本文と同じ文字サイズで出力したいときは\citeの代わりに\onlinecite{}を用いる。
BibTeXを使う場合
謝辞の記載が終わった\end{acknowledgements}の下に
\bibliography{ref}
を入れる。投稿前にはこの行をコメントアウトして,代わりに*.bblの内容を挿入する。
*.bibファイルでの注意点
art_number={nnnn}は対応せず,pages={nnnn-mmmm}のようにpagesを使う必要がある。エラーも出さずに単にページ数を表示しないだけなので,気づきにくい。
論文タイトルの文字が小文字に変換される。
title = {Polarity-driven oxygen vacancy formation in ultrathin {LaNiO}$_{3}$ films on {SrTiO}$_{3}$},
あるいは
title={{Polarity-driven oxygen vacancy formation in ultrathin LaNiO$_{3}$ films on SrTiO$_{3}$}},
のような感じにするとちゃんと表示される。
J.Phys.Soc.Jpn.
クラスファイル
https://journals.jps.jp/page/jpsj/authors/sub-guide
RevTex4.1以降を使う。
JPSJ用クラスファイルもあるのだが,A manuscript prepared using REVTeX 4.1 class file is also accepted.とアナウンスされている。
最初の行はこんな感じ:
\documentclass[preprint,prb,dvipdfmx]{revtex4-1}
参考文献の出力は,後述するrle.bstを*.texと同じディレクトリに置いた上で
\bibliographystyle{rle}
\bibliography{ref}
とした。rle.bstは
http://www.cc.okayama-u.ac.jp/~uetake/latex/index.html
から貰ってきた。どうもJPSJ.bstというのもあるようだ。
J.Am.Chem.Soc.
(2018年10月の情報)
クラスファイル
JACSホーム https://pubs.acs.org/journal/jacsat
Submission & Review タブ
→Information for Authors
Achemso Style Packageというのがある。
https://ctan.org/tex-archive/macros/latex/contrib/achemso
これが公式のクラスファイル。色々なACS系雑誌のスタイルに合わせたオプションが選べる。
物理系の人は特にBibTeXを使う事を推奨する。参考文献のスタイルが物理の習慣と全く違うので,bibitemで書くとものすごく苦労するはず。
注意点
上のクラスファイルを素直に使ってもEditorから形式について文句を言われる。
本文のソースの書き出しは
\documentclass[journal=jacsat,manuscript=communication]{achemso}
\setkeys{acs}{maxauthors=50}
\setkeys{acs}{articletitle = true}
と,斜体のように修正する。著者が何人いても参考文献に全部書け(50人まで書け,という設定に上ではしている),参考文献にタイトルを入れろ,という注文が来たので,それに対する対応。
manuscript=communication か manuscript=article かはどちらに投稿するかで決める。
BibTeXの*.bibファイルでの注意点
art_number={nnnn}は対応せず,pages={nnnn-mmmm}のようにpagesを使う必要がある点。エラーも出さずに単にページ数を表示しないだけなので,気づきにくい。
全体の長さ
Communicationは図もword数に換算して,2200wordsが上限。これはものすごく短い。
図の1cmの高さが何wordsに対応するかは公表されていないし,聞いても答えてくれない。30words/cm程度で換算した。
全体で4ページにおさまるように,という事なのだが,どうもTeXのスタイルでは短く見える。このクラスファイルの設定で3.25ページ(図,参考文献など含め)の長さにしたものが,出来上がりでは3.75ページになっていた。
Supporting Information
同様のクラスファイルで書ける。
\documentclass[journal=jacsat,manuscript=suppinfo]{achemso}
\setkeys{acs}{maxauthors=50}
\setkeys{acs}{articletitle = true}
投稿作業
本文に関連するファイル(*.tex, *.eps, *.bib)をzipでまとめてアップロードする。
出来上がりのpdfも別にアップロード。(manuscript pdfだったと思う)
supporting informationは出来上がりのpdfだけアップロード。
J.Appl.Cryst.
クラスファイル
http://journals.iucr.org/j/services/latexstyle.html 参照
ftp://ftp.iucr.org/templates/latex からファイル取得。
確か,harvard.styが無いと言って怒られた記憶がある。このファイルは上のftp://からutilities/harvard/と進むとすぐ見つかる。
雑誌名はクラスファイルのオプションではなく,\journalcodeという行が10行くらい下にあって,そこに設定するというシステム。
\documentclass[preprint]{iucr} \journalcode{J}
ここも参考文献のスタイルが物理系標準と比べてかけ離れているので,BibTeXを使うのが楽。
2バイト文字の探し方など
秀丸で2バイト文字の残りを確認するためには,正規表現で
[^\x01-\x7E]
を検索する。
\ref{....}などを検索で引っ掛けるには,正規表現で \\ref\{[^\}]+\} を検索すると良い。
\{, \}で括弧を表し,[^\}] は「}でない文字」を指す。この後ろの+は,直前の文字の繰り返しを表す。